遺言書7つの誤解 その1:『遺言書を残すほど財産はない』

最近ではTVや雑誌でも多く特集されている遺言書。


なんだか必要らしい……けど、

相続問題は財産がある人だけだろう……なんて思ってらっしゃる方もまだまだ多く、

興味はあるけど作ってみるところまではいかないのが現実です。


ここでは多くの相談・質問の中から、遺言書に関する誤解を取り上げていきます。

みなさんが口をそろえて言う
「財産はない…」というのはたいてい預貯金や有価証券のことを指していると思われます。そしてこう続きます。

「あるのはせいぜい家と土地ぐらい」……

!!!この言葉が1番怖いのです!!!

だいたいお金と違って、物理的に分けようがありません。

現金ならば、相続人で法的な割合で遺産分割も可能でしょう。
ですが、書類上はできても実際には家や土地を兄弟で3等分…などできないのが現実。

ましてや、そこに住み続ける人と他に家を建てて暮らしている人では、その家に対する認識や必要性がまったく違います。
さらには1物4価といって固定資産評価額と路線価と取引価格では全く違います。

ここから、兄弟間での「遺産争い」に発展していくのです。

 

「売って現金化すればいいじゃない」

こういう言葉も聞きますが、故人の土地家屋の売却はすぐにできるものではなく、相続人全員が了承・納得し、書面化して署名・捺印しないと(=これを遺産分割協議といいます)売却へ進めないのです。
それにおそらく住むところがなくなる人も出てくるはずです。
 
『うちは主な財産が不動産しかないから遺言書を作っておかなければ、
 残された伴侶や仲のいい子供たちが仲たがいをしてしまうかもしれない…』

そう、これが正解の言葉なのです。

お金は何億あっても分けられるけど今の家は簡単に分けられません。

 

 →→誤解その2 「仲がいいから遺言書は必要ない」

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