わたしの家族葬経験

今回も自分の経験を話します。

最近、「ごく近い親族のみによるお葬式」として家族葬が多くなってきています。

大手ではなく、比較的小さい葬儀場などでも取り扱いやすいようです。

 

近い家族だけで行う、という点で実際に参列されたことのある方はまだ少ないかもしれません。

一番の違いは告知、参列者をオープンにしているかどうか、という点です。

 

今までお葬式というと親戚や友人、仕事や近所をはじめとするお付き合いのある方が参列するのが通常でした。

亡くなってすぐにいろいろな所に連絡をしたり、お手伝いを頼んだり、式場やお通夜告別式の段取りなど・・・

 

故人を悲しんでいる暇もなく行わなければならないわけです。

当然、案内状やお礼状、飲食の用意など労力と金銭面でも大変なものになります。

そこで形式的なものにとらわれたくない、家族に負担をかけたくない、という点から「家族葬」を希望する方が増えてきました。

 

 

 1.メリット

 2.デメリット

 3.私の経験より

 

家族という形が変わっている昨今、

これから家族葬が増えていくと思いますが、経験者としてメリット・デメリットについても触れてみます。

 

1.メリット

 

告知や準備が簡便。心的な負担がない。

 集まるのは近親者ですから「誰が来るのだろう」「誰々には厚くしないと」という余計な心配がいりません。

 少々取り乱したり、挨拶でカんでもたぶん許容範囲内です。

 

予算面や各数量などが把握できる。経費面での心配がない。

 

 人数の上限がわかっているので引き出物や飲食などでのメドが立ちます。

 家族葬に比べ通常の葬儀ですと費用面での負担が大きく

 その方の職業やお付き合いによって式場の規模が変わるのはもちろん、

 参列者数が読めないと(必ず足りるように用意するため)、引き出物や飲食などだけで数十万円単位での誤差も出ます。

 

葬儀屋さんの費用が今までより安い。

 

 当然ですが、小さな式場で行いますので祭壇やお花をはじめコンパクトにまとめられます。

 

本当に哀悼してくれる方のみ集まるのであたたかい。

 

 言い方は悪いかもしれませんですが、「日頃の付き合いがあるから」というだけの方は参列しません。(のはずです)

 ここは一番痛感いたしました。

 

 

2.デメリット

 

後日の来客(と不満)

 

 儀式としては一度で終わる一般葬と違い、

 他の方々へは、亡くなってしばらくしてから連絡したり、どこからか知られることになります。

 「お線香をあげさせてください」と後日あらためてお会いすることになります。

 大変ありがたいことです。

 が、「なぜ知らせてくれなかったか」と不満の方も中にはいます。

 

それが続きます

 

 やはりご来客時はそれなりにお礼をすることになるので休みを合わせ(費用対効果は間違いなく悪い)、

 掃除や服装はじめとして気を使う必要があります。

 生前の楽しい話をできるのはうれしいのですが、入院歴や亡くなった経緯などにもそのたびに触れることになり、

 特に独り身になってしまった方などは少しつらいかもしれません。

 

 

3.私の経験より

 

①祖父の時

 

この時は(私は参列しただけでしたが)、経営者であり、それなりに各方面有名でお付き合いがあったので

市役所大ホールを借りて行いました。お坊さんが9人で規模もそれなりだったため費用でのケタが違ったようです。

花輪も1000本以上いただきましたが、現金ではなかったため大赤字となり父はかなり後悔しておりました。

 

②父の時

 

その反省があって「自分の時には余計な費用はかけないでくれ、密葬にしてくれ」と言っていたのですが

さすがに経営者でそれはないだろうと思って主な付き合いの方々のみご案内させていただきました。

檀家であるお寺で行い、社葬とは別でした。

 

③母の時

 

この一連をうけた母は、ごく近い親族だけでの「樹木葬での家族葬」を希望していました。

(私と一緒に遺言書案なども考えているうちに、それはそれで面倒くさいものだと理解したようです)

結局、私は「長男の長男」なので今後もお墓と仏壇を守っていかなければならず、

私に一任したので「普通の家族葬」になり、後日他の方々とお会いしました。

 

以上、自分の経験を交えて上記のようになりましたが

当然ですが、どれがよいというものでもありません。

 

でも今までどおりのお葬式がいいと思います。

亡くなった方とその方の関係者への儀礼ですし、ご本人や遺族の方が決めることですけど・・

 

 

 

 →→私が相続専門である理由

 →→事業承継のための5つの柱